倉庫の温度管理をkintoneで行いたい
当社のお客様(生鮮輸入業)で「輸入した生鮮物を保管する冷蔵倉庫の温度管理をkintone上で行いたい」というご要望がありました。
ここ数年、HACCP(ハサップ)をはじめとした各種規定を背景にして、温度などの環境値管理をIoTで実現する例が増えています。
様々なIoTソリューションがある中で、測定データは各社独自のクラウドサービスに保存して利用するケースが多いのですが、今回のお客様は、ご利用中のkinotne上で測定データを扱いたい、というニーズでした。

kinotne上に測定データを保存することで、データの分析はもちろん、プロセス管理を用いた業務フローの構築など、日ごろから使い慣れたkintone上でのデータ活用を進める目的がありました。
クラウドサービス と kintone連携の課題
今回はSB C&S社の「Sense Connect」というIoTクラウドソリューションと連携を実現しましたが、通常このようなクラウド間の連携はAPIというインターフェースを使った「開発」が必要となります。APIによる開発は開発工数が高くなりがちで、またそもそもAPIが用意されていないクラウドサービスの場合は連携自体が難しいという現状があります。
「Sense Connect」は様々なセンサーと簡単に接続できる手軽なサービスですが、現時点でAPIが用意されていないため、データ連携するためには「クラウド側から手動でCSVファイルをエクスポートして、それをまた手動でkintoneへインポート」が選択肢しか無く、現実的に運用が難しいという課題がありました。
クラウドサービスと手軽にkintone連携
当社が開発する「DataSyncer® メール to kintone」は、このような課題に対し、プログラム開発せずにクラウドサービスからのデータをkinotne連携する用途で活用できるサービスです。
「DataSyncer メール to kintone」は、APIによる連携ではなく、クラウドサービスから自動送信される「通知メール」に記載されたデータをkintoneに自動登録できるため、安価にクラウドサービスとkintone間でのデータ連携が実現できるサービスです。

これにより、Sense Connectが持つ多彩なセンサー類とkintoneとのデータ連携が可能になりました。
Sense Connectとは
SB C&S社が提供するSense Connectは、様々なセンサー類と、データを保存するクラウドサービスとを一体化したトータルIoTサービスです。
(図はSense Connectサイトから引用)

上記のように、各種センサーと、データをクラウドに送信するゲートウェイ(GW)、データを蓄積するクラウドサービスから構成され、初期費用とランニングコストもかなり安価に抑えられており、手軽にIoTを導入できる仕様になっています。
また、実際に当社でセットアップを行ったところ、GWをコンセントに刺してWeb管理画面からセンサー機器を登録するだけでデータ収集が開始できるなど、手軽にデータ測定が可能なパッケージとなっていました。
冷蔵庫内の温度をクラウドへ

冷蔵庫内の温度は、通信機能を保持した温度センサーを庫内にセットすることで実現できます。定期的に測定された温度データが、GWを経由して自動的にSense Connectのクラウドサーバーに送信されます。

温度センサー「Logtta Cable」は、低電力でGWとの通信ができる方式をサポートしており、ボタン電池で長期間に渡って温度を測定できますので今回の用途にも合致していました。
Sense Connectで収集した温度データは一旦Sense Connectのクラウドサービスに保存されます。そしてこのクラウドサービスの機能として、あらかじめ設定した閾値を超えた場合に以下のような「通知メール」を送信することができます。

この通知メールを「DataSyncer メール to kintone」を利用して直接kinotneに取り込むことで、測定データのkinotne自動登録を実現できました。

上記では、Sense Connectから発信された通知メールを「DataSyncer メール to kintone」のクラウドサービスが直接受信して、メール本文を解析後、kintoneに自動登録しています。
DataSyncer メール to kintoneとは
「DataSyncer メール to kintone(データシンカー)」は、専用メールアドレスにメールを送信すると、その本文情報を解析して必要な項目をkintoneの各フィールドに登録できるクラウドサービスです。

この機能を利用することで、Sense Connetから送信される通知メールを介して、センサーから定期的に送信される温度データをkintoneに自動連携することができます。

上記の様に、メール文書から必要箇所を抽出して、それぞれのフィールドに登録できます。APIによる開発と比較して、通知メールを設定するだけですので、ノーコードでのデータ連携が可能です。
kintone上での活用イメージ
kintoneにデータが蓄積できれば、あとはいつもと同じようにkintone上でデータを活用できます。

例:ポータルにグラフ表示

ポータル上にデータをグラフ表示して、いつでも見える化できます。
例:レコード条件でアラート発信

任意の基準値を超えたタイミングで必要なメンバーへアラート通知が出せます。
例:プロセス管理でエビデンスを記録

アラート通知をトリガーにした業務フローを構築できます。
例えば「30度以上に達したら換気する」という業務規定があった場合、プロセス管理を活用することで、確実に換気がなされたかどうかのエビデンスを簡単に管理することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?通常のAPIを使用した開発と異なり、標準機能の通知メールをデータ連携手段にすることで、プログラム開発することなくセンサーデータをkintoneに蓄積できることがお分かりいただけたでしょうか。
これにより、センサーサービスとkintoneおよびデータシンカーの利用料のみで手軽に温度管理が実現できます。
なお、今回使用したSense Conncetの詳細は以下のURLをご覧ください。
https://iot-solution.jp/product/senseconnect/
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