Salesforce から kintone への移行のご相談で、移行してから気づく点として挙がるのがメールの扱いです。Salesforce では、顧客に送ったメールを顧客の記録に残す仕組みが標準で用意されています。通常、kintone にはこの仕組みがなく、メールは担当者のメールボックスに残ったままになります。
DataSyncer® for kintone(データシンカー®)では、メールを kintone のレコードとして登録し、本文に書いた案件番号をキーに、案件のレコードへメールを並べられます。この記事では、Salesforce で使っていたメールと案件の紐付けを、kintone で残す方法を解説します。
Salesforce ではメールが顧客の記録に残っていた
Salesforce には「メール to Salesforce」という機能があります。ユーザーごとに専用のアドレスが発行され、顧客へ送るメールの BCC にそのアドレスを入れると、宛先のメールアドレスと一致する Salesforce のレコードに、そのメールが活動として記録されます。
営業担当は、いつもどおり顧客にメールを送るだけです。それだけで、やりとりが顧客の記録に残り、あとから履歴として追えます。毎日使っている人ほど、機能として意識しなくなる部分です。
Gmail や Outlook との連携機能で、BCC を使わずにメールを自動で記録している会社もあります。この場合は、後述する専用アドレスへの BCC か転送の設定を 1 つ足すことになります。
BCC の宛先を差し替えるだけで kintone に残る
ここを埋めるのが「DataSyncer® メール to kintone」です。データシンカーでは、専用のメールアドレスを 1 つ発行し、そのアドレスに届いたメールを kintone のレコードとして登録します。題名・本文・添付ファイルに加えて、差出人・宛先・送信日時もフィールドに登録できます。
送り方は、専用アドレスへの直接送信・転送・CC・BCC のどれでも構いません。メール to Salesforce で BCC を使っていたなら、BCC に入れるアドレスを差し替えるだけです。営業担当が顧客にメールを送るという動きは変わりません。
受信用のメールサーバーや常駐させる PC は要りません。データシンカーはクラウド上でメールを処理するので、夜間や休日に届いたメールも同じように登録します。
紐付けのキーはメールアドレスから案件番号へ
変わるのは、メールを何に紐づけるかのキーです。
メール to Salesforce は、宛先のメールアドレスを手がかりに、一致するレコードへメールを記録します。データシンカーの場合は、メールの本文から案件番号を抜き出して、メールのレコードの「案件番号」フィールドに登録します。案件アプリには、この案件番号をキーにした関連レコード一覧を置きます。こうすると、案件のレコードを開いたときに、その案件のメールだけが並びます。

当社でも、この形で商談メールを管理しています。商談アプリのレコードには商談 ID が自動で振られ、顧客へのメールの本文に「[REFID: 商談 ID]」の形で書き込みます。データシンカーは本文から「REFID:」を目印に商談 ID を見つけ、メールのレコードのフィールドに登録します。

顧客からの返信には、引用部分に最初のメールの案件番号が残ります。そのため、最初のメールに案件番号を書けば、以後のやりとりも同じ案件に並びます。
メールが案件のレコードに並ぶので、担当者のメールボックスを見なくても、チームの誰でもやりとりを追えます。担当が替わったときの引き継ぎも、案件のレコードを渡せば済みます。
商談アプリとメールのアプリの設定は 商談メールのやり取りをkintoneで管理 で解説しています。
条件は案件番号を書く運用
この方法が成り立つ条件は 1 つです。本文のどこに案件番号が書かれるかという目印が要ります。
メールの署名や件名に案件番号を入れる運用がすでにあるなら、その書き方をそのまま目印に使えます。社内の見積番号や受注番号をメールに書いている会社も、この形が当てはまります。
案件番号を書く運用がまだないなら、先にその運用を決めることになります。どの番号を、メールのどこに書くかは、データシンカーの側では決められません。決まった書き方さえあれば、目印の設定はデータシンカーのサポートチームがお手伝いします。
自社のメールサーバーを経由する
専用アドレスに直接送る構成では、kintone がメンテナンスや障害で止まっているあいだに届いたメールは、登録先がないため処理できず失われます。
そのため推奨しているのは、いったん自社のメールサーバーで受け取り、そこから専用アドレスへ転送する構成です。自社側にメールが残るので、kintone が復帰したあとに転送し直せます。営業のやりとりは 1 通ずつが案件の記録になるため、経由地を 1 つ挟んでおく価値があります。
移行直後はメールから整える
Salesforce から移行するとき、最初に整えるのはメールをお勧めしています。営業や問い合わせの入口はいまもメールが中心で、ここが kintone に残るようになると、移行の直後から「履歴が追える」状態に戻せます。
アプリどうしの連携や、CSV・PDF の取り込みは、どのアプリをどの情報の正とするかが決まってからでないと設計できません。移行の途中で構成が変わる前提なら、入口のメールを先に固めるほうが手戻りが小さくなります。
費用
「DataSyncer メール to kintone」の費用です。
-
初期費用:100,000円
-
年間利用料:120,000円(月額換算 10,000円)
専用メールアドレスは 1 個、本文の解析設定の数は無制限です。処理できる量の上限は 1 時間あたり 100 通、月間 5GB です。
データシンカーが担わないこと
データシンカーが担うのは、メールを kintone のレコードとして登録し、案件に紐づけるところまでです。次の部分は対象外です。
-
Salesforce に記録済みの過去のメールを kintone へ移すこと(データ移行)
-
メールに案件番号を書く運用ルールを決めること
-
Salesforce で作り込んでいた画面や入力補助を kintone で再現すること
画面の使い勝手は kintone 側の領域です。連携で埋めようとすると無理が出るため、移行の計画では切り分けておくことをお勧めします。
トライアルで確かめる 3 点
データシンカーは 15 日間の無料トライアルでお試しいただけます。移行の検討では、次の 3 点を確かめると判断がしやすくなります。
-
実際の営業メールを BCC で送って、案件番号がフィールドに入るか
-
入った案件番号で、案件アプリの関連レコードに並ぶか
-
案件番号が書かれていないメールが、どのくらいの割合で来るか
3 つ目が実質的な確認事項です。この割合が多いなら、紐付けの前に案件番号を書く運用を決める話に戻ります。1 週間分のメールで割合を見てから判断するのが確実です。
https://datasyncer.craftex.jp/trial
関連記事
当ブログのコンテンツについては、できる限り正確な情報を提供するように努めておりますが正確性や安全性を保証するものではありません。情報が古くなっていることもございます。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。プライバシーポリシー

