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注文書PDFから受注明細を自動作成|AI-OCRを組み込むkintone受注フロー設計

公開日

受注業務をkintoneで回している現場から、AI-OCRのご相談をいただきます。PDFの注文書から受注レコードを作成して、プロセス管理で受付から出荷まで流す業務です。

課題になるのは、その受注レコードをどう作るかです。通常は、PDFから1件ずつ手で打ち込む、もしくは、AI-OCRを使う場合も、読み取り結果をCSVファイルに出して、kintoneへ取り込む手順が別途必要になります。データシンカー®では、この「CSV出力・取込」を挟まず、AI-OCRの結果を直接kintoneのフィールドやサブテーブルへ登録できます。

この記事では、データシンカー®を活用し、PDFからAI-OCRをかけてレコード化までを自動化する受注フロー設計について解説します。

注文書1通に、納品先が複数ある

たとえば、こんな注文書です。

取引先から届いた注文書は3ページで合計36明細。1通の注文書内で、納品先が4か所、希望納期が4種類に分かれています。

表の左端に明細No.が振られていて注文内容の明細が続いています。(以降、この1行を明細と呼びます)

明細ごとに納期や納品先が指定されているため、受注担当が受け取るのは1つの注文書ファイルですが、受注フローでは、36明細をそれぞれ別のレコードとして管理し、明細ごとに納品処理を進めたいケースです。

受注受付と納品明細の2つのアプリに分ける

1注文書(1PDFファイル)内の複数明細ごとに受注フローを流す場合は、以下のような2つのアプリに分ける構成が便利です。

  • 受注受付アプリ(1注文書=1レコード):注文書PDFを添付し、OCRでの読み取り結果を確認してベリファイ(修正や確定処理)する。

  • 納品明細アプリ(1明細=1レコード):注文書の明細を1件ずつレコードで管理し、納品処理フローを流す。

この2つのアプリを、データシンカー®の「AI-OCR」と「アプリ間連携」でつなぐ構成です。

  • AI-OCR(DataSyncer® AI-OCR to kintone):注文書PDFの添付をトリガーにしてAI-OCRが起動、ヘッダー項目をフィールドへ、明細行を1つのサブテーブルへ登録。担当者はAI-OCRで登録された値を確認・必要に応じて修正し、内容を確定したうえで「確認完了」にステータスを進める。

  • アプリ間連携(DataSyncer® アプリ to kintone):受注受付アプリで担当者がプロセス管理ステータスを「確認完了」にすると、それをトリガーにして、納品明細アプリのサブテーブル行をレコードへ展開する。

今回の例では、3ページの注文書1ファイルから受注受付レコードを1件作成し、そこに読み取った36明細をサブテーブルとして登録します。確認完了後、その36行を納品明細アプリの36レコードへ展開します。

このように、PDFの添付から注文情報の登録、納品明細のレコード化までをデータシンカー®が自動化します。PDFで届いた注文書から明細単位のレコードを作成し、そのままkintoneの業務フローへつなげることができます。


ここからは、kintoneアプリ側の設定方法です。

受注受付アプリではAI-OCRで読み取りたいフィールドの配置と、読み取り結果の確認ステータスを管理するプロセス管理を設定します。

設定1. AI-OCRで注文明細をサブテーブルへ登録する

データシンカー®では、AIがアプリのフィールド構成(フィールド名・型・選択肢・サブテーブル)とPDF画像の両方をもとにOCR処理します。

受注受付アプリには、帳票の見出しに合わせたフィールド名でヘッダー項目を並べ、明細部分はサブテーブルに読み取りたい項目だけを置きます。このとき帳票レイアウトごとに、どの値をどのフィールドへセットするかといったマッピング定義は必要ありません。配置したフィールドがそのままAI-OCRの対象になります。

上記がAI-OCRでの読み取り後のレコード詳細画面です。データシンカーのAI-OCRは以下のような特長でレコード登録をします。

  • ページをまたいだ明細行を1つのテーブルにまとめる。1ページ目の14行、2ページ目の14行、3ページ目の8行が、同じサブテーブルへまとめて入ります。

  • 明細以外の項目は、帳票内で最初に出現した値を採用。注文番号や取引先名が全ページのヘッダーに印字されていても、レコードには1つだけ入ります。

  • 空行は明細として取り込みません。最終ページに未記入の枠が並んでいても、行としては登録されません。

  • ラジオボタンなどの選択フィールドや日付フィールドなど、kintoneのフィールド属性に合わせて値が入力されます。

帳票レイアウトパターンごとにkintoneへどう登録されるかは 帳票レイアウト別に見る、AI-OCRのkintone登録パターン にまとめています。

設定2. アプリ間連携で明細テーブルをレコード展開する

DataSyncer® アプリ to kintoneのテーブル展開機能で、受注受付アプリにある明細のサブテーブルを、納品明細アプリのレコードへ展開して登録します。

レコード展開後は、帳票ヘッダー部分の通常フィールド(注文番号・発注日・取引先名)は展開後の全レコードに同じ値が入り、サブテーブルのフィールド(図番・数量・納品先)は行ごとの値が各レコードへ入ります。

サブテーブルからレコード展開することで、注文明細単位にレコードで管理できるようになります。

テーブル展開処理は、ステータス「確認完了」への遷移をトリガーにして実行

明細レコードへの展開処理は、受注受付アプリ上で担当者がベリファイ(AI-OCR読み取り結果の確認)を終え、ステータスを「確認完了」へ進めたタイミングをトリガーにして自動実行できます。

DataSyncer® アプリ to kintoneのリアルタイム(Webhook)実行機能は、レコード追加・レコード編集・ステータス更新の3つに対応しています。

  • 受注受付アプリ側のWebhook設定で、通知するイベントを「ステータスの更新」にする。

  • 絞り込みで「ステータスが確認完了」の条件を指定する。

これにより、受注受付アプリ側で担当者が「確認完了」したレコードだけを明細テーブルから納品明細アプリに展開することができます。

受注受付アプリと納品明細アプリを分けることで、PDFの受付と明細レコードを分割して管理できますので、1通の注文書の確認が終われば、あとは明細ごとに手配・製作・出荷のフローを進めることができます。


PDF添付作業も自動化

ここまでは、受注受付アプリにPDFを手動で添付する運用(単体モード)を前提にしていました。

注文書がFAXや複合機のスキャンで届く場合は、PDFファイルの添付作業ごと自動化できます。「DataSyncer® PDF to kintone」はWindows上で監視フォルダを見ていて、複合機が受信したFAXやスキャンしたPDFがフォルダに置かれると、kintoneにレコードを作成してPDFを添付し、AI-OCR読み取りまで進みます。メール添付で届く場合は「DataSyncer® メール to kintone」が同じ役割を担います。

夜間や休日に届いた注文書も、出社したときにはAI-OCR処理がなされた状態から受注処理を開始することができます。

必要なライセンス

今回の構成に必要なデータシンカーのライセンスです。

  • DataSyncer® AI-OCR to kintone:年間利用料 120,000円(月額換算 10,000円)

  • DataSyncer® アプリ to kintone:年間利用料 180,000円(月額換算 15,000円)

AI-OCRの基本ライセンスには、年間5,000ページの処理ページ数が含まれます(AI利用料込み・余剰分は翌年繰越可)。レコード展開せずに流すパターンではアプリ間連携を使わないため、AI-OCRのライセンスだけとなります。

まとめ

kintoneの受注フローは、アプリの作り方しだいでいくつもの形になります。どの形をとっても最初にあるのは、注文書を1レコードにする作業です。ここが手入力のままだと、その先をどれだけ作り込んでも、届いた件数の分だけ手間と時間がかかります。

データシンカー®は、その最初のレコードを作るところを引き受けます。PDFを添付すれば、ヘッダー項目はフィールドへ、明細はサブテーブルへ。納品先と希望納期が明細ごとに違うなら、アプリ間連携でレコードへ分割するところまで進みます。

ポイントは、AI-OCRの読み取り結果をそのまま後工程へ流すのではなく、いったん受注受付アプリで人が確認することです。確認・修正して「確認完了」になったデータだけを納品明細アプリへ展開することで、AI-OCRを受注業務の入口に組み込みながら、確定前のデータが後工程へ流れることを防げます。

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https://datasyncer.craftex.jp/trial

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